金利上昇時代の「賃貸 vs 持ち家」論

持ち家 vs 賃貸 雑記

家は買った方が得か、それとも賃貸のままがいいのか。

この議論は昔からありますが、その多くは超低金利という前提の上に成り立っていたと思います。

しかし現在、日本は金利上昇局面に入りつつあります。

住宅ローン金利も徐々に上昇しており、今後も変動する可能性があります。

つまり、低金利だから持ち家が有利という前提は崩れ始めているということです。

以前にも、「賃貸 vs 持ち家」論についての記事を書きましたが、昨今の金利上昇局面という現実に加えて、人が陥りやすい心理(FOMO)も踏まえながら、賃貸と持ち家のリスクを整理します。

持ち家の本質は「住宅ローンという借金」

持ち家は「資産」と言われがちですが、本質はまず負債です。

  • 数千万円の借入
  • 35年の長期返済(最近は50年ローンという超長期ローンも💦)

という、人生最大級のレバレッジをかけることになります。

『金持ち父さん 貧乏父さん』でもお金を生み出さない(=お金を奪っていく)マイホームなどは「負債」であると断言していますね。

低金利時代はこのリスクが見えにくかっただけで、借金であるという事実は変わりません。

金利上昇でリスクは現実になる

金利が上がると、住宅ローンの負担は直接増えます。

これは単なる支出増ではなく、

  • 固定費の上昇
  • 投資余力の低下
  • 資産形成スピードの鈍化

につながります。

特にFIREを目指す場合、固定費の増加は致命的です。

変動金利は「後から効いてくるリスク」

日本では変動金利が主流ですが、下記の特徴があります。

  • 定期的に見直しされる
  • 将来の金利上昇の影響を受ける

つまり、「今安い」=「安全」ではないというです。

むしろ金利上昇局面では、後から家計を圧迫する可能性があります。

「今の金利なら払える」と言って変動金利で契約するのは、楽観的に考えすぎです。

金利上昇は不動産価格にも影響する

金利上昇は不動産にとって不利に働きます。

金利が上がる → 借入可能額が減る → 購入者が減る

    結果として、不動産価格は下落圧力を受けます。

    ここで起こり得るのが、下記のような状況です。

    • ローン負担→増える
    • 資産価値→下がる

    価格上昇局面で「今のうちに買う」は正しいのか?

    都市部では不動産価格が上昇しており、

    「今買わないと手が届かなくなるのでは?」

    と感じる人も多いと思います。

    しかし、この判断は慎重に考える必要があります。

    その正体はFOMO(取り残される恐怖)

    この心理の多くは、下記のような感情から来ています。

    • 価格が上がっている
    • 周りが買っている
    • 乗り遅れたくない

    これがFOMO(Fear of Missing Out)です。

    そして原則として、「上がっているから買う」は最もリスクが高い行動です。

    株式投資と同じ構造

    この構造は株式投資とまったく同じです。

    • 株価が上がる → 飛びつく → 高値掴み
    • 物件価格が上がる → 飛びつく → 高値購入

    本質的には同じリスクです。

    株式投資でも高くなってから買って、安くなって売ってしまうという話をよく聞きますよね。

    今は「価格上昇×金利上昇」の難しい局面

    現在は「物価」も「金利」も上昇傾向にあります。

    これは、下記の両方のリスクを抱えることになります。

    • 高値で買う可能性
    • さらに返済負担が増える可能性

    判断基準は「今買えるか」ではない

    重要なのは今買えるかではなく、将来も維持できるかです。

    「今のうちに買うしかない」という判断は、多くの場合FOMOに基づいています。

    この局面でも購入するという戦略が成立する人の条件

    それでも問題になりにくい人はいます。

    • 金利を見ながらいざとなったら繰り上げ返済できるだけの余力がある人
    • 買った時以上に高く売れる物件を見つけられる人

    「低金利なら払える」と考える人は、金利が想定以上に上昇した場合、返済が難しくなる可能性があります。

    その際、物件が高く売れれば売却して残債を返済できますが、そうでなければローンが残ったまま家も失うことになりかねません。

    いざという時に繰り上げ返済できない人は、変動金利で借りるべきではないと思います。

    賃貸のリスクとそれでも残る強み

    賃貸にも当然デメリットはあります。

    賃貸のデメリット
    • 家賃を払い続ける必要がある
    • 老後の住居不安

    しかし、大きな負債を抱えないという強みは非常に大きいです。

    賃貸のメリット
    • 柔軟に住み替えできる
    • 固定費を調整しやすい
    • 投資に資金を回せる

    金利上昇局面では、この柔軟性の価値は高まります。

    「ローンの金利以上に投資で利益を出せばよい」という意見もありますが、損失を出した場合に致命傷になりかねません。

    まとめ

    これまでの時代は低金利のため、家賃を下回る返済額でマイホームを買うこともできました。

    しかし、これからは「金利上昇」と「不確実な不動産市場」という環境です。

    だからこそ、

    「今のうちに買うしかない」

    という判断は危険です。

    • 持ち家の本質は住宅ローンという借金
    • 金利上昇でリスクは現実化する
    • 変動金利は将来リスクを抱える
    • 不動産価格も下落する可能性あり
    • 「今のうちに買う」はFOMOの可能性が高い

      大切なのは得か損かではなく、リスクをコントロールできるかどうかだと思います。

      最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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