以前の記事でも触れましたが、お金について話すことはマネーリテラシー向上のためにとても重要です。
投資や家計管理の知識は、知っているか知らないかで将来の資産形成に大きな差が出ます。

お金の話をオープンに話せることで、情報弱者が損をすることなく、みんながハッピーになれれば良いなと思います。
一方で、誰にでも資産額や収入を話してしまうのは危険です。
この記事では、身近に起こりがちなトラブル事例を紹介しつつ、安全にお金の話をするためのコツを解説します。
よくあるトラブル事例3選
安易にオープンにすると、次のようなトラブルが起こり得ます。

「2ch」や「Youtube」でこういう実体験を公開している人が結構いますね。
たかられる・嫉妬されるケース
ある人が職場の雑談で、「最近投資でだいぶ増えて、もう〇百万円はあるんだ」と言ってしまいました。
すると翌日から同僚から飲み会や旅行の誘いが急に増え、断ると「お金あるんだからいいじゃん」と嫌味を言われるようになりました。
気づけば人間関係そのものがぎこちなくなり、結果的に孤立してしまったのです。

資産額や収入額といった具体的な数字は、相手に嫉妬や誤解を生みやすい情報です。「余裕がある」と思われた瞬間、頼られたり妬まれたりするリスクが高まります。
投資助言で責任を押し付けられるケース
投資を始めて数年たち、自分なりの成功体験を持っている人がいました。
友人から「どの株を買えばいい?」と聞かれ、軽い気持ちで「〇〇株はいいかも」と答えました。
結果、その友人が実際に購入して損失を出し、「あなたのせいで損した」と責められてしまいました。
友情は壊れ、金銭をめぐるトラブルにまで発展してしまったのです。

投資はあくまで自己責任。しかし、人間関係の中では「誰がすすめたか」が強く印象に残ります。助言しただけのつもりが、結果的に大きな責任を押し付けられるリスクがあるのです。
詐欺のターゲットにされるケース
ある人が飲み会で「副収入で結構稼いでいる」と口にしました。
その場に居合わせた知人の知人から「さらに増やせる話がある」と誘われ、最初は断り切れずに話を聞くことに。
結果的に高額な情報商材や怪しい投資話を持ちかけられ、断るのに大変な労力を使いました。

「お金に余裕がある人」と認識されると、残念ながら詐欺師やマルチ商法の標的になりやすくなります。きっかけはほんの一言でも、危険なつながりが生まれる可能性があります。
安全に「お金の話」をするコツ4選
トラブルを避けながら健全にお金の話を広げていくには、次の4つがおすすめです。
仕組みや制度を中心に話す
「NISAは非課税枠がある」「ネット証券は手数料が安い」など、制度やサービスの情報共有なら安心です。
また、「最近はインフレが進んでるから、投資の必要性を感じるね」といった社会全体の話題を入口にすれば、相手も自然に会話に入れます。
自分の資産状況を明かさずに、健全なお金の話ができるのがポイントです。
数字は出さずに「考え方」で共有する
資産額や給料額といった数字は、話題にすればするほどトラブルの種になりやすいものです。
例えば「月5万円貯金してるよ」と具体額を言うと、人によっては「自分より少ない/多い」と比較が始まりやすくなります。
代わりに「毎月収入の2割は先取り貯金してるよ」と方法や考え方を伝えると、相手も参考にしやすくトラブルも避けられます。
数字がなくても十分に学び合えるのが、お金の話の良いところです。
信頼できる人・場を選ぶ
金融リテラシーが高く、互いにリスペクトを持って話せる相手であれば建設的な話し合いができます。
逆に「楽して儲けたい」といった考えが強い人や、すぐに他人と比べるタイプの人に対しては深入りしない方が安心です。
話題を選ぶだけで、人間関係のリスクを大幅に減らせます。
助言ではなく「情報提供」にとどめる
「この株を買った方がいい」といった助言はトラブルの元です。
代わりに「自分はこういう理由でインデックス投資をしている」と、自分の事例を共有する形にとどめましょう。
相手に決定権を渡すことで、責任を押し付けられるリスクを避けられます。

それでも、自分の都合のいいことだけを聞いて、不都合なことは他人のせいにする他責志向の人はいます。気を付けましょう。
まとめ
お金の話はタブーではありません。ただし、内容や話す相手を誤ると、妬み・誤解・関係悪化といったトラブルを招く危険があります。
- 収入や遺産など「利害直結の数字」は慎重に
- 「考え方」や「一般論」を共有する形で話す
- 相手の立場を尊重し、安心感を持ってもらう
これらを意識すれば、安心して有意義なお金の会話ができるのではないでしょうか。

私も、数字を伴うお金の話は、妻としかしないと心がけています。
以上、参考になれば幸いです。
