
「投資は危ないから、やらないほうがいい」

「株を買って失敗したら、借金して人生終わるんじゃないの?」
そんなイメージを持って、投資に対して距離を置いている方も多いのではないでしょうか。
たしかに、投資には元本割れのリスクがあり、やり方によっては大きな損失を被る可能性もあります。
しかし、それは投資全体の話ではなく、一部のリスクの高い取引に限った話であることが多いのです。
現物株式や投資信託など、資産の範囲内でおこなう長期投資は、無理のない形で取り組むことができます。
この記事では、「投資は危ない」というイメージがどうして広まったのか、そして、リスクとどう向き合えば投資を資産形成に活かせるのかを解説します。

投資はともだち
怖くないよ
なぜ「投資=危ない」と思われるのか?
多くの人が投資を「危ない」と感じる背景には、次のようなケースがあります。
- FX(外国為替証拠金取引)で一晩で数百万円の損失
- 株の信用取引で借金を背負った体験談
- 仮想通貨の暴落で一気に資産が消えた話
- 映画やドラマで描かれる「破産するトレーダー」の姿
たしかに、これらは実際に起こりうる出来事です。
しかし、それらの多くは「自分の資金以上の取引」をしていたことが共通点です。
たとえば、FXでは「レバレッジ」という仕組みが使われます。これは、少ない元手で大きな金額の取引ができるしくみです。
たとえば、10万円の資金で100万円分の通貨を売買できたりします。
うまくいけば利益も大きくなりますが、損失もそのぶん膨らむため、予想が外れたときのダメージも大きくなりがちです。
つまり、「投資が危ない」というよりも、一部のハイリスクな手法が危険であるというのが、より正確な理解です。
投資には種類がありリスクの取り方を選べる
投資とひとことで言っても、その中身はさまざまです。以下に代表的な投資手法を比較してみましょう。
投資の種類 | リスクの特徴 | 借金の可能性 |
---|---|---|
FX(外国為替証拠金取引) | 値動きが大きく、レバレッジで損失拡大の可能性あり | あり(証拠金を超える損失) |
信用取引(株) | 自分の資金以上の売買が可能。大きく利益を狙える一方、損失も拡大する可能性あり | あり |
仮想通貨の短期売買 | 値動きが非常に激しく、価格の急変が頻繁に起こる | 基本なし(ただし値動きは大) |
現物株式の購入 | 投資した金額の範囲内で値下がりのリスクがある | なし |
投資信託(インデックスファンドなど) | 分散投資で値動きを抑える仕組み。長期向き | なし |
たとえば、現物株や投資信託は、手持ちの資金の中で購入するので、投資額以上の損失が出ることはありません。
手元にあるお金で投資をする「現物取引」なら、最悪でも投資した金額が減るだけで、マイナスにはならないのです。

つまり、現物株式や投資信託を使えば、借金で破滅するようなリスクはありません。
もちろん価格が下がることはありますが、それは投資における自然なリスクです。
投資が資産形成に役立つ理由
投資をまったくしないこともリスクです。
たとえば、現金を銀行に預けていても、金利は雀の涙。しかもインフレ(物価上昇)が進めば、お金の価値は目減りしていきます。
一方、株式や投資信託に投資すれば、以下のようなメリットがあります。
- 企業の成長や経済成長の恩恵を受けられる
- 複利の力で資産が長期的に増える
- インフレに強く、現金より価値を維持しやすい
もちろん、価格が上下するリスクはありますが、長期・分散・積立を意識すれば、そのリスクは大きく抑えることができます。
投資に不安がある方へおすすめの始め方
投資リスクを理解したうえで、以下のようなステップで始めるのが現実的です。
- NISAなどの制度を使い、長期の積立投資をおこなう
- インデックス型の投資信託を選び、分散された運用を行う
- 最初は生活に支障のない範囲(例えば月1,000円)から始める
こうした方法であれば、極端にリスクを取る必要はなく、コツコツと運用を続けていくことができます。
まとめ

投資というと、どうしても「破産」「借金」「危険」といった言葉がついてまわりますが、それは一部の高リスク取引に限った話です。
「投資にはリスクがある」これは事実です。
ただし、どの程度のリスクを取るかは、自分で選ぶことができるのです。

「投資=危険」は思い込み
投資のリスクは「選び方」で大きく変わります
「投資は危ないから全部ダメ」と考えるのではなく、「どういう投資なら自分のスタイルに合っているか」を考えてみることが、将来に向けた一歩になります。
自分の資金の範囲内で、無理のない方法から始めてみませんか。
これから証券口座を開設する方は、下記の記事を参考にしてみてください。
以上、参考になれば幸いです。