便利そうな自動資産運用サービスだけど・・・ちょっと待って!
最近よく見かける「ロボアドバイザー(以下ロボアド)」などのAIが資産運用をしてくれる自動資産運用サービス。初心者でも簡単に始められるというふれこみですが、本当に必要でしょうか?
私のFIRE実体験からたどり着いた結論は「ロボアドは不要。インデックスファンドにコツコツ積立して、信託報酬だけ払って放置でOK」です。
ロボアドの仕組みとコスト
ロボアド(WealthNavi、THEOなど)は、質問に答えるだけで最適なポートフォリオを自動で構築・リバランスしてくれる便利なサービス。
ただし、その便利さにはコストがかかります。
- 年率1.0%程度の手数料(信託報酬とは別)
- リバランスも自動だが、その手数料は「見えないコスト」になっていることも
つまり、投資成績に関係なく毎年1%前後の手数料を払い続けることになります。
これは長期で見ると非常に大きな差になります。
長期的な差は「手数料」に出る
たとえば、元本300万円を年5%のリターンで20年間運用した場合の最終資産額の差は以下のようになります。
投資方法 | 年間コスト | 20年後の資産額(概算) |
---|---|---|
eMAXIS Slimのみ | 0.1133% | 約793万円 |
WealthNavi | 約1.2% | 約715万円 |
差額:約78万円(=20年間で手数料差が積もった結果)
差が分かりやすいように下にグラフで示します。黄色の実線がインデックスファンド(eMAXIS Slim)、オレンジの破線が自動投資サービス(WealthNavi)です。

この差は「放置の対価」としては高すぎるとは思いませんか?
ロボがやっていることは自分でもできる
自動投資ロボの「資産配分」「リバランス」「積立設定」は、すべて自分で設定できます。
最初に一度だけポートフォリオを考えれば、あとはほとんど何もすることはありません。
年間1%の手数料を払い続けるより、自分で設定して0.1%の信託報酬だけに抑える方が圧倒的に効率的です。
手数料で資産が削られる?自動資産運用サービスに要注意!
証券会社の提供するラップ口座も含め、おまかせの資産運用サービスは高い手数料がかかります。
なぜこれらが「割に合わない」のか?
- インデックス投資で十分に分散されたポートフォリオが年0.1〜0.2%のコストで実現可能。
- 上記のような商品は「手数料が高い割にリターンは市場平均程度」、もしくは「手数料のせいで平均以下」に陥ることが多い。
- 「お任せできる」「プロが運用してくれる」という安心感がウリだが、コストに見合ったパフォーマンスが得られないことが多い。
まとめ
ロボアドやラップ口座などの「おまかせサービス」は、一見便利でも、長期投資においては高コストな足かせになりかねません。
本当に必要なのは、
- 自分で少しだけ手間をかける
- 商品の中身とコストを理解する
という2点だけです。
「信託報酬以外のコストは極力払わない」
これが、資産形成の基本かつ重要なポイントです。
以上、参考になれば幸いです。