2025年度の税制改正大綱に、iDeCo(個人型確定拠出年金)の大改正が盛り込まれ、掛け金や加入年齢上限が大きく拡充される見通しです。
現行からの変更点
掛け金の引き上げ
現行からの変更される金額をまとめると下記のとおりです。
- 自営業・フリーランス:国民年金基金と合算で月額6.8万円から7.5万円に引き上げ(+7,000円)
- 会社員(企業年金なし):月額2.3万円から6.2万円に引き上げ(+3.9万円)
- 会社員(企業年金あり)・公務員:企業年金との合算で月額6.2万円まで拠出可能、iDeCoの上限撤廃
なお、扶養配偶者は現行の2.3万円のまま変わらずです。
加入年齢上限の引き上げ
現行制度では原則60歳未満、特定の条件下で65歳未満までとなっていますが、改正後は最大70歳未満まで加入可能となります。
まとめ
企業年金のない会社員にとっては、掛け金が大幅引き上げとなりますので、節税効果が大幅に高まることになります。
例えば、年収650万円の会社員の場合、所得税と住民税で30%ほど税金がかかりますので、現行と改正後それぞれ上限まで掛け金を拠出した場合、節税額は下記のとおり現行:82,800円→改正後:223,200円と改正後はおよそ14万円も節税できるようになります。
現行 :年間の拠出額:23,000円×12か月=276,000円 → 節税額:276,000円×30%= 82,800円
改正後:年間の拠出額:62,000円×12か月=744,000円 → 節税額:744,000円×30%=223,200円

私の場合は会社員を辞めて扶養配偶者なので、残念ながらこの改正の恩恵を受けられません😢
加入年齢上限の引き上げは、iDeCoを始めたのが遅く、これからも長く働く人にはメリットがあるかもしれませんね。
今回の改正は、現役世代の人にはiDeCoの価値が高まることになったと思います。iDeCoを始めるべき人について書いた記事がありますので、そちらも読んでもらえると幸いです。
以上、参考になれば幸いです。