家計の支出で大部分を占めるであろうものの一つに住居費があります。
家が大好きで住居費にはいくらお金をかけても構わないという人でなければ、なるべくコストをかけずに安心して暮らせればよいと思うのではないでしょうか。
私の場合はそこそこ快適に暮らせれば満足なので、家にお金をかけるならば他の趣味にお金をかけたいと思っています。

そういうわけで、私の場合は結婚を機に都民住宅に入居し、現在も住み続けています。
実際の家賃は周辺相場に比べて月4万円ほど安く済んでいます。
都民住宅とは
都民住宅とは、東京都が提供する中堅所得者層向けの賃貸住宅です。国の「特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律」に基づいており、国と東京都からの補助を受けて建設されています。
「都営住宅」とは別ものなので注意してください。
都民住宅の特徴
対象者
都民住宅は主に中堅所得者層(都営住宅の所得基準を超える)の家族を対象としています。
家賃補助
一部の都民住宅では、国と東京都からの家賃補助が適用され、入居者の家賃負担を軽減することが可能です。
入居条件
- 日本国内に居住している成年者であること
- 同居予定の親族がいること(つまり単身者は申し込み不可)
- 持家がないこと
- 世帯の所得が東京都が定める基準内であること
初期費用
契約には、敷金(通常は家賃の2ヶ月分)、日割り家賃、共益費が必要ですが、仲介手数料や更新料は不要です。
都民住宅と都営住宅の違い
「都民住宅」と「都営住宅」は一文字違いで紛らわしいですが、別物なので注意してください。
所得基準
「都民住宅」は中堅所得者向けであるのに対し、「都営住宅」は低所得者向けです。このため、入居資格や家賃設定が異なります。
入居者の家族構成
「都民住宅」はファミリー向けであり、単身者用の物件は存在しません。「都営住宅」には単身者向けの物件もあります。
都民住宅を選択した理由
安心と低コスト
民間の不動産業者には、下記のような不当に余分な費用を払わせようとする悪徳業者もおり、このような悪徳業者を事前に見極めるのが難しいと考えました。
- 法律で決められた上限を超えた仲介手数料の請求してくる
- 本来仲介手数料に含めるべき費用を別途請求してくる
- キックバック欲しさに指定の保険会社の保険に加入させてくる
- 入居時に意味のない消臭抗菌費用などを請求してくる
- 退去時に本来は借主が負担する必要ない部分まで原状回復費として請求してくる
また、オーナーへの何に対しての礼なのかわからない礼金を払ったり、更新料を払うのも馬鹿らしいと考えていました。
その点、都民住宅は仲介手数料や礼金、更新料は不要ですし、よくわからない名目の費用は一切ありません。
家賃自体も相場よりは安いと思いますので、民間の物件に比べてコストパフォーマンスは良いです。
物件の維持管理
民間の場合、オーナーや管理会社がきちんとしていないと、コストカットのために清掃が行き届いていなかったり、修理や修繕を適切に行わなれないという物件や、法的責任を軽視したり安全性への配慮不足といったトラブルに見舞われたという話も見聞きします。
少なくとも私の住んでいる都民住宅では、きちんと法定点検はされていますし、耐用年数を過ぎた初期設備は交換してくれています。
都民住宅のデメリット
申し込み条件が厳しい
前述のとおり、世帯所得が基準を満たしていることや、入居者は申込者もしくは親族のみといった制限があります。
特に世帯所得については下限と上限があり、その間に収まっている必要があります。
つまり、年収が多すぎても少なすぎてもダメだということです。
入居までに時間がかかる
都民住宅の入居には、申し込みが必要で、応募者の順位や選考基準に基づいて、入居者が決定されます。また、応募が多いため、すぐに入居するのは難しいことが多いです。入居可能なタイミングや空き状況によって異なりますが、通常は待機リストに登録され、順番が回ってきたときに入居できる形になります。

私の場合は申し込みから入居まで3か月かかりました。
UR賃貸住宅との違い
仲介手数料や礼金、更新料が不要な賃貸としては、ほかに独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)が運営するUR賃貸住宅があります。
UR賃貸住宅は入居条件は比較的緩く、保証人が不要で、収入基準も都民住宅よりも柔軟です。また、単身者も入居できます。
都民住宅の入居条件に合わない方は、UR賃貸住宅を検討しても良いかもしれません。
まとめ

入居の手続きが面倒ではありますが、都内に低コストで安全・快適な暮らしを実現したい人々にとって、都民住宅は非常に魅力的な選択肢だと思います。
詳細な資格要件や申込方法については、東京都住宅供給公社(JKK東京)のサイトで最新情報を確認することをお勧めします。
以上、参考になれば幸いです。